テディベアに生け贄を




「げほっ、げほ」


たぶん、麺が変なとこに入った。



「じゃなさそう、だね」


「ん゛、大丈夫そう…になりました」


麺が無事変なところから脱出して救われた。


「ならよかった」


そういった御簾くんのトーンがやけに冷たく感じて、


たぶん、その言葉でふと冷静になった。



今は御簾くんが食堂にいるせいで、食堂がシーンと静かになっていて、食堂にいる全ての生徒の視線が御簾くんに向けられている。



で、その食堂で、私は盛大にむせた。


待って待って、冷静に考えて恥ずかしすぎる。



顔がどんどん赤くなってるのが見ずとも分かる。


それを隠したくて、下を向いたけど



御簾くんには赤い顔の私が見られてたみたいで、


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