空回りアイラブユー【完】


あれから一週間ほど経った。



本当にこの一週間朝丘とは一切話してない。



というか、何度か話しかけようとしたけどその度あからさまに避けられ続けてる。



「香澄ちゃん、ちょっと来てくれない?」




放課後帰ろうとしていると、クラスメイトの女の子に声をかけられた。



ちょっとギャルっぽい子だからあまり話したことないけど、なんだろう?




「なにー?」





「これ、やっててくんない?」





そこに積まれていたのは、日直がやる仕事である日誌と、クラスメイト全員が提出するノートの山があった。





「え、でもこれって、」




「今日、私早く帰んなきゃなんだよね。よろしくね。」




有無を言わさない目で、私の言葉を押し除けて、そそくさと教室を出ていってしまった。



「あっ、ちょっと、」




「…私も早く帰らなきゃなのに…」




押し付けられてしまったのが最後、私がやらなければあの子が怒られちゃうことになるし、やるしかないよね…



今日はお母さんに早く帰ってきてっていわれてたんだけどなぁ。


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