②Sparkl
平和的に行きたい理由はもうひとつあって。
「なんで秀麗のやつがここにいるんだよ」
そう、彼は秀麗学園の生徒だから。
秀麗学園はいろんなところと繋がりを持っている。
芸能会社はもちろんのこと、大手企業の社長たちとの繋がりも。
噂では裏社会とのパイプもあるんだとか……色々な意味で恐ろしい。
Sparkのみんなには日頃から注意するように何度も声をかけているのに……!
「こいつに触るな」
どうしてそんなに敵意むき出しなのか!
さっきから思っていたけど、昴はいつにも増してオーラが鋭い。
……もしかして、学園長に会えなくてイライラしてるのかもしれない。
一方、凌くんはヘラりと笑ってる。
「花秀定期戦のことで、ここの学園長に用事があって来たんだよ。じゃなきゃライバル校になんか来るわけないじゃん」
「だったら尚更早く帰ればいい」
「可愛い子がいたら話は別でしょ?」
「可愛いだけのやつなら、お前の周りにもいるだろ」
「うん。ときどき、お花畑のど真ん中にいるんじゃないかって錯覚しちゃうくらいね」