②Sparkl
断ってくれたのはありがたいけど、聞いていてとっても冷や冷やする……!
なんならもう、お相手様のブラックリストかなにかに入ってるんじゃないかと思い始めたよ。
と、まぁそんなことを考えている間に。
昴は私の手首を掴み、凌くんと逆方向へ歩き始めた。
数歩進んだところで、私は抵抗するように急停止する。
どうしても言いたいことが一つだけ。
「もしも交換したとしても、利用なんてしないよ」
「どういう意味?」
「利用するだけの繋がりはいらないってこと」
そんなの、虚しい。
同じ志を抱く人たちが、空っぽな心でやりとりをするなんて。
どうせならお互いに心を燃やし合って、炎を大きくしていって。
消えそうになったときには、火を分け与えられるみたいな。
そういう関係を私は築いていきたい。
「ほんとに仲良くなったら交換しようね!」
言い終わると同時に、ぐんっと昴が強く私を引き寄せた。
もう、せっかちなんだから!
荒れている昴をどうなだめようかと思考を巡らせた私の背中に。
「なにそれ……かっこよすぎるでしょ」
凌くんの呆然と呟く声が届いたけど、振り返ることは許されなかった。