②Sparkl



トップアイドルになるのを諦めてないくせに、後ろ向きなことばかり言う男の子。


頑張っているのを見られたくないからって、グループ練習に参加せずに自主練ばかりしている男の子。


みんなと仲良くしたいのが丸わかりなのに、一人の方がパフォーマンス上がると思って一定の距離を置いてる男の子。


結成されたばかりだという彼らは、もうすぐにでも解散するんじゃないかって心配になるほどだった。


アイドルだって普通の人間と同じだ。


だから、性格を前向きにするとか、みんなで仲良くしてもらうとか、理想通りは難しい。


でも、先輩は前向きな言葉をプレゼントし続けて。


みんな共通の、大きな目標を思い出させて。


卒業する頃には、その年のトップクラスである"ブルーム"の称号を掴んだんだ。


毎日間近で熱意と刺激を浴びていた私。


先輩のような、アイドルの心を支える柱みたいなマネージャーになりたい。


そんな気持ちで一生懸命に頑張っていたら、なんと学年トップの成績で3年生へ進級。


百合(ゆり)さんは、この中のどのグループにつきたいのかしら?』


学園からのご褒美として、どこの担当をするか選ぶ権利をもらった私は。


『Sparkのマネージャーになりたいです!』


妹が所属すると決まったグループを選んだのだった。



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