お馬鹿な君の世話係。
――――――

「みんながさ。
…知りたいんだってっ。」

「…何を?」

私が言う。

「…………凛の事。」

真が小さな声で言った。



知りたいって。

知ってどうするの。

知ってどうなるわけ。

可哀想な目で、見るに決まってる。



「…聞いてますか?」

真が言った。

「…あっ、うん。」

私はそう言って、下を向いた。

「考えといてっ!

もう、遅いし眠いんだよねっ!」

真があくびをしながら、言った。


「あたしも眠い…。」

「…んじゃ、戻ろうぜ!」

真が私の腕を掴んだ。

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