お馬鹿な君の世話係。

「…って。
起きてたんだ。」

真が私を見て言う。

コクンと、頷く私。


いやいや、
持ち上げるなんて予想外ですよ。


「早く帰ろー。」

そう言って、
私を抱えたまま保健室を出る真。


「…下ろしてよ。」

「やだー。」

真が言った。

「何故…。」

「なんとなく。」

「恥ずかしいじゃん。」

「誰も見てないって。」

「……………。」

「顔赤いよー?」

真が笑いながら言った。

「……もう、
だから下ろしてって言ってんのっ!!」

私が言う。

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