お馬鹿な君の世話係。

「当たったけど…。」

真が言った。


「で。何しにきたの?」


分かってるでしょ…。

絶対…。


私が男苦手なの分かってて、こんな笑顔で喋りかけてくるんだ…!!

「…隣の、人は誰かなと…。」

私は下を向いて言った。


「ちゃんと目を見て話さないと。」

そう言って、隼人君が私の顎を触ろうとする。

「わっ…。」

私は、一歩後ろに下がった。

な…な、…っ、この人っ…!


「…本当に男苦手なんだねっ。」

隼人君が笑顔で言った。

見ないでください。見ないでください。


「真、助けて…。」

真の後ろに隠れた。

「そうっ。俺、真だからっ!」

「知ってるからっ!」

私は何回も頷いて言った。


< 37 / 459 >

この作品をシェア

pagetop