お馬鹿な君の世話係。

「話聞いてれば、凛の為とか…。
幸せになってほしいとか…。

なんだっけ?
もう、俺は必要ないとか?」

美波が言う。


「そうそう。」

龍也が言った。


「けど、真がやってる事って反対だよね。
だって、凛の顔見てよ。
あれ、絶対大泣きしてた。」



『嘘つきっ!!』


凛の言葉が頭をよぎる。

違う。
嘘なんかついてない。


「さっき、凛に何言ったか知らないけど。
その事で、凛が傷ついたのは確かだよ?

幸せになってほしいって、言ってる本人が泣かせてたら、意味なくない?」


「……離れる為には仕方ない事だし。」

俺が言った。



本当は、凛の泣き顔なんて見たくない。

俺が一番そう願ってた。

いつも、笑っててほしいって思う。

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