お馬鹿な君の世話係。

今日、何回泣いてるんだろう。


なんの涙か、分からなくなった。

多分、これは嬉し涙。



「そのかわり、ちゃんと笑って。」



「………うん。」



そんなに私、顔ひきつってたかな。




「抱きしめていい?」

「……ぇ?」

泣いて前がぼやけてる。


けど、分かった。


「もう遅いけどね。」


温かかった事。


誰もいない廊下に、私の泣き声だけ。





そう思ったけど。









足音がした。



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