お馬鹿な君の世話係。


「…ま、まぁね…。真は、龍也でしょ?」

「ん。」


真は、それ以上隼人のことは聞いてこなかった。


「凛、どーすんの?戻る?」

真が言う。

「……うーん…。」

戻りたくない。


けど、みんな心配してるかな。


「……戻ろっかな。」

私が言う。

「…えー。」

真が小さな声で、そう言った。


「…帰りたくない、かも。」

そんな事を言ってみた。


いつだって。

真と同じ気持ちだよ?



「…じゃあ、もっと一緒にいようよ。」



「………へ………?」


真が私を抱き寄せる。


ドキドキが止まらない。


「離れたくない、かも。」


真が笑って言う。



「…………なっ…。」



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