お馬鹿な君の世話係。
さっきから、真がボーっとしている。

「…大丈夫?」

私は、真の顔を覗き込んだ。

「わっ…!
だ、大丈夫大丈夫っ!」

真が言った。

「そんな驚かなくてもいいじゃん。」

「い、いきなりビックリするだろっ!」

真が言う。

意味が分かりません。


「君さ、
意外にみんなと馴染めてるよね。」

私は言った。

本当に極度の人見知りだったけ…?

「そう?」

真が言う。

「うん。私と違って。」

私といったら、全然馴染めてない。

馴染めるはずもないんだけど。

喋る事で精一杯だ。

「そんな事ないって。
凜は、仕方ないだろ?」

そう言って、私の頭に手をのせる。

「んー。」

私は言った。

仕方ないのかな…?

しょうがない事なの…?


< 56 / 459 >

この作品をシェア

pagetop