お馬鹿な君の世話係。
「ありがと。
あたしの事、分かってるじゃんっ♪」

凛がそう言って、笑った。


――ドキッ


自然に笑顔になる俺。


「当たり前っ!」

そう言って、俺がピースした。


「…はいはい。」

そう言いつつ、笑ってる。


――凛の笑顔は、俺の元気のもと

中学ん時、いきなり笑わなくなって。
あの時、本当に必死だった。


頑張って…。
また、凛に笑ってほしくて。

――…もう、真うるさいー!


凛が久しぶりに笑った時。

どんだけ嬉しかっただろ。
もう、あんな風になってほしくない。

凛には、いつも笑ってほしいから。


「…真…?」

凛から呼ばれて、気づいた。

「…あ、鍵。」

ポケットから、
鍵を取り出してドアを開けた。

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