君がいなくちゃダメ。
「ど〜? ゆず。オシャレしたなずちゃんは」


「…………すげー変」


ゆずにふざけて聞いてみると、少しの沈黙のあとにズバッとショックな事を言ってきた。


「ガーン!」


「…………」


しかも、なんかいつもより素っ気ないし……。


どうしたんだろ? ゆず。


「ゆずくんも今から出かけるの?」


「……ああ、うん。俺もこれから千秋と約束してる」


「あーそうなんだ。そっちも楽しんで。じゃあ、なずそろそろ行こっか」


「あ、うん。またね、ゆず」


私はゆずに軽く手を振ると、そのままかおちゃんに引っ張られてその場を離れた。


「ねぇ、かおちゃん、なんであんな嘘ついたの?」


「だって、ゆずくんに合コン行くなんて知られたら止められるに決まってるじゃない」


「えっ、そうかな?」


ゆずが止める理由なんてないと思うけどな……?


「あの過保護おにぃのことよ。なずが変な男に絡まれたりしないか心配するに決まってるでしょ?」

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