君がいなくちゃダメ。
「はいはい、伸びるといーな。でも俺は、なずはこのまんまでいいと思うけど」


「むぅ……ゆずのバカ。他人事だと思って、面白がってるー」


私の頭をポンポンとしてくるゆずにむくれる。


そしたら、ゆずは珍しく優しい表情でこう言った。


「いや? 頭撫でるのにちょうどいいってか、これこそ、なずって感じで安心する」


「え……」


頭撫でるのにちょうどいい?


なずって感じで安心?


うーん……ゆずがそんなふうに思ってくれてるなら、チビも悪くないような気がしてくる。


「そっかー。私、ゆずに頭撫でられるの好きだから、それならいいかもしれないね〜」


「単純かっ」


ゆずの言う通り、すごく単純な私は一瞬で機嫌が直ってしまうのだった。

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