またキミに会うために~1400年の時を超えて~
「そうだ」
背を向けた五月雨さんがもう一度、平伏そうとするからまた腕を掴む。だから、いちいちしゃがまなくていいのに。
「ど、どうかされたのですか?」
「皇子のことなんだけど」
「アリマノ皇子様のことでございますか?」
「うん。いつから、患ってるの?」
虚ろな目。間延びした話し方。あれはいつからなのだろう。
その瞬間、顔を曇らせた五月雨さんがゆっくりと口を開く。
背を向けた五月雨さんがもう一度、平伏そうとするからまた腕を掴む。だから、いちいちしゃがまなくていいのに。
「ど、どうかされたのですか?」
「皇子のことなんだけど」
「アリマノ皇子様のことでございますか?」
「うん。いつから、患ってるの?」
虚ろな目。間延びした話し方。あれはいつからなのだろう。
その瞬間、顔を曇らせた五月雨さんがゆっくりと口を開く。