またキミに会うために~1400年の時を超えて~
しばらくすると、皇子は細長い木の板を持って戻ってきた。あれは、木簡だ。
「優花殿は、歌を詠んだことはあるか?」
平然としている皇子に、私のほうが呆気にとられてしまう。
「な、ないけど」
「試しに詠んでみよ」
「あ、うん」
私は、渡された木の板を見つめる。さっきのは、一体何だったんだ。
__歌を教える。
そんなことを、あんな至近距離で言わなくても……。
皇子は私から離れると、縁側で景色を眺めながら筆を動かす。
「どうだ?」
そう、背を向けられたまま尋ねられる。
どうだ?どうだって、何よ!なんだか苛々してきた。
「優花殿は、歌を詠んだことはあるか?」
平然としている皇子に、私のほうが呆気にとられてしまう。
「な、ないけど」
「試しに詠んでみよ」
「あ、うん」
私は、渡された木の板を見つめる。さっきのは、一体何だったんだ。
__歌を教える。
そんなことを、あんな至近距離で言わなくても……。
皇子は私から離れると、縁側で景色を眺めながら筆を動かす。
「どうだ?」
そう、背を向けられたまま尋ねられる。
どうだ?どうだって、何よ!なんだか苛々してきた。