またキミに会うために~1400年の時を超えて~
「試しにって、歌なんて詠んだことないもん。わからないんですけどっ」と、口を尖らせていると「己の心を表せばよい」と、また難しいことを言われる。
「……己の心って」
「ならば、優花殿は今何を思っておる?」
__ドキドキする。どうしようもなくドキドキする。
って、口に出せるわけがない。
「何も思っていないのか?」
やっと振り返った皇子は、こちらを真っ直ぐ見つめる。だけど私は、咄嗟に視線を外す。ダメ、今は顔も見れない。
「お、お腹空いた……」
あとは、それしかない。
だって朝夕のニ食は、間が長くて。