またキミに会うために~1400年の時を超えて~
「私と、話しがしたいのだと」と、皇子が鼻で笑う。その様子からは、あまり良く思っていないことが伝わる。

 それから皇子は、黙り込んでしまった。きっと何か、考えているのだろう。私は邪魔しないように、縁側に座ると景色を眺める。

 ……蘇我赤兄さんか。どんな人なのだろう。

「湯は、好きか?」

「は?」

 突然のい質問に、振り返る。
 湯って、温泉のことだよね?何故いきなり。

「好きだけど」

「ならば、行くか」

「は?」

「たまには、良いであろう。皆で行こうではないか」と、微笑むと皇子はそそくさと部屋から出て行った。
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