またキミに会うために~1400年の時を超えて~
「あ、いや。そ、そうだ! さっき、塩谷さんに普通の態度をとっていたけど大丈夫なの?」

 上手く回らない頭で適当に話題を変えてみたけれど「致し方ない」と、そっぽを向かれてしまう。皇子の気持ちを理解するのは難しい。

「ゆ、湯はどれぐらいで着くの?」

「三日もすれば着くであろう」と、やっと普通に答えてくれたのはいいけれど……。

「み、三日!?」

 思わず声が裏返る。
 この時代はそれが普通なの?
 担ぐ人は、三日もこの輿を担ぎ続けるわけ!?
 皇子の側近や侍女は後ろから歩いて着いてきているけど、みんなは三日も歩いて行くわけ!?
 思わず、ポカーンと口を開けてしてしまう。
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