またキミに会うために~1400年の時を超えて~
 ましてや、私の視線に合わせるように葉が揺れていた。

 もしかして、私の念力?
 それとも幽霊の仕業?

 場所が、お墓なだけに不気味に感じる。


「坂口ー。早くしろー」


 いつの間にか私と麻美を置き去りにして、浜田は遠くから手招きをしている。

 他の生徒たちもその後ろで、こちらを見ながら笑っているけれど笑い返す気になれずに真顔で近寄る。

 そんな私とは反対に、相変わらず楽しそうな麻美は「最後の大役だね!」なんて笑っているけれど、もうそれどころではない。

 結んだ紐なんて無視して、早く学校に戻りたい。
 神社なんて寄り道しないで、今すぐ家に帰りたい。

 しかしそんなことができるはずもなく、私は大人しく浜田に近寄る。
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