またキミに会うために~1400年の時を超えて~
 衝立は頭の上に転がっているけど、もうどうでもいい。ムキになってしまった恥ずかしさと、誤解されたやるせなさに自分の布団に戻ると、ガバッと皇子に背を向け横になる。

「お、怒っておるのか?」

「ええ、とても」

 衣ずれの音がしたと思うと、枕元に気配を感じる。
 
「すまない。私はそのような類のものに、疎いのだ」

 いつかと同じように、私の頭を優しく撫でる。少し触れられただけなのに、馬鹿みたいに早くなる鼓動。

「皇子は、好きな人はいないの?」と、質問してから後悔した。

 肯定も否定も、今の私にとってはどちらも落ち込む。
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