またキミに会うために~1400年の時を超えて~
 お参りをするのはいつも三人ずつの為、本殿の前にはゾロゾロと列ができている。

 いつもは麻美とお喋りをしながら時間を潰しているけれど、今日は一人になりたい気分だった。

「ごめん。列んどいてもらえる?」

「え?」

「あそこで座ってるからさ、順番になったら呼んでよ」

「りょーかい」

 両手をあわせてお願いのポーズをすると、やれやれと麻美は笑う。

 列から外れた私は死角となる本殿の横にある大きな石に腰掛けて、ポケットからスマホを取り出す。

 ……少しゲームでもして、気を紛らわそう。

 が、しかし。
 すぐに邪魔が入る。

 __生徒たちの話し声。
 __ゴロンゴロンとした本殿の鈴の音。

 大きな音は気にならないのに、微かに聞こえる音に意識が集中する。

 優しい音なのに、今はどうしようもなく不安を煽る。
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