またキミに会うために~1400年の時を超えて~
しかし、彼にはどうして和歌山県では通じなかったのだろう。紀伊国は、昔の呼び方だ……。って、そうなると!
「ねえ! もう一度、この場所がどこか教えてくれない!?」
彼の両肩を掴むと、細い肩がビクッと跳ね上がる。そして戸惑いで揺れる瞳を見つめながら、ふと思う。
……あれ?この人、どこかで会ったことがあるような。
「ナニワノナガラノトヨサキノミヤ」
そんなことより、私は彼の言葉に集中する。昔は何故か紀伊国と書いてキイノクニと読むように、間に「ノ」を入れることは知っている。
そうなると「ナニワ」「ナガラ」「トヨサキ」「ミヤ」と、なるのだろう。ならば……。
「……ナニワって、まさか難波!? 大阪の!?」
「オオサカ? ……確かに難波だが、セッツノクニだ」
やはり、ここは難波。そして彼の言っているセッツノクニとは、摂津国だ。
いきなり言われてもわからなかったけれど、昔は大阪とか兵庫をそんな風に呼んでいた。
でも、ナガラ、トヨサキがわからない。
ミヤは、まさか宮!?宮殿という意味の!?
「ねえ! もう一度、この場所がどこか教えてくれない!?」
彼の両肩を掴むと、細い肩がビクッと跳ね上がる。そして戸惑いで揺れる瞳を見つめながら、ふと思う。
……あれ?この人、どこかで会ったことがあるような。
「ナニワノナガラノトヨサキノミヤ」
そんなことより、私は彼の言葉に集中する。昔は何故か紀伊国と書いてキイノクニと読むように、間に「ノ」を入れることは知っている。
そうなると「ナニワ」「ナガラ」「トヨサキ」「ミヤ」と、なるのだろう。ならば……。
「……ナニワって、まさか難波!? 大阪の!?」
「オオサカ? ……確かに難波だが、セッツノクニだ」
やはり、ここは難波。そして彼の言っているセッツノクニとは、摂津国だ。
いきなり言われてもわからなかったけれど、昔は大阪とか兵庫をそんな風に呼んでいた。
でも、ナガラ、トヨサキがわからない。
ミヤは、まさか宮!?宮殿という意味の!?