またキミに会うために~1400年の時を超えて~
 益々、青年の謎は深まる。
 それよりさっき、ナカノオオエノミコと言っていた。

 人だよね?誰だろう。
 やっぱり、この人の言葉はわかりずらい。

「日の傾きを見ると、今は(さる)の刻だ」

「は?」

 今度は日の傾きで時間がわかるって、もうどうなってるの……。

 時計という便利な物がありながら水や日の傾きで時間を測るなんて、サバイバルみたいに原始的生活を好んで体験しているってことなのだろうか。

 申刻が何時かはわからないけど、空が橙色をしていることから夕方だということはわかる。

 しかし変わった人だ。思わず彼の顔を凝視する。そこで、最初に気づいた疑問に戻る。

 そういえば、不思議な格好をしているけれどコスプレ?真っ白な服というより、着物?
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