またキミに会うために~1400年の時を超えて~
「携帯型の電話だよ。便利だから持っていた方がいいよ?」
「……ケイタイ。……ガタノ。……デンワ?」
全てがカタカナの発音に聞こえるのは、気のせいだろうか。
「……さすがに、電話はわかるよね?」
恐る恐る尋ねると、彼は首を横に振る。
嘘でしょ!?まさかここは、電話線も引かれていないわけ!?どんだけ田舎!?
いや、今のご時世は田舎だって電話線はある。
とにかく電話がないとなったら、麻美との連絡手段はない。
「やはり兎の化身は、可笑しな物を持っているのだな」
ケラケラと笑う彼を前に、本気で泣きたくなってきた。
「……化身じゃなくて、私の名前は坂口優花」
「な、何という!」
今度は大袈裟に仰け反った彼は、目を忙しなくパチクリとさせる。
「そなた、姓があるのか?」
「は?」
「姓があるとは、身分の高い者なのだな。どの者に遣えているのだ?」
「だから、何言ってるのかわからないから!」
ダメだ。段々と、イライラしてきた。会話もいまいち通じないし携帯は壊れているし電話はないし。もうどうしていいかわからない。
「……ケイタイ。……ガタノ。……デンワ?」
全てがカタカナの発音に聞こえるのは、気のせいだろうか。
「……さすがに、電話はわかるよね?」
恐る恐る尋ねると、彼は首を横に振る。
嘘でしょ!?まさかここは、電話線も引かれていないわけ!?どんだけ田舎!?
いや、今のご時世は田舎だって電話線はある。
とにかく電話がないとなったら、麻美との連絡手段はない。
「やはり兎の化身は、可笑しな物を持っているのだな」
ケラケラと笑う彼を前に、本気で泣きたくなってきた。
「……化身じゃなくて、私の名前は坂口優花」
「な、何という!」
今度は大袈裟に仰け反った彼は、目を忙しなくパチクリとさせる。
「そなた、姓があるのか?」
「は?」
「姓があるとは、身分の高い者なのだな。どの者に遣えているのだ?」
「だから、何言ってるのかわからないから!」
ダメだ。段々と、イライラしてきた。会話もいまいち通じないし携帯は壊れているし電話はないし。もうどうしていいかわからない。