またキミに会うために~1400年の時を超えて~
 アリマノミコさんがいた屋敷は、少し離れた場所から見るとまるで宮殿のようだった。と、そこで思い出す。

 彼は、この場所を「ナニワノナガラノトヨサキノミヤ」と、言った。

 要するにここは難波にあるミヤ。宮殿ということになるが、そんな場所があった記憶はない。

 彼のいた宮殿の他に、敷地内にはたくさんの屋敷が建っている。それをグルリと囲む壁に、門に門番まで……。

 ここは、まるで小学生の時に行った東北地方にある平安建築を再現したアミューズメントパークのようだ。いや、総面積はそれよりも広いけれど。

 あ、そうか。
 もしかして、ここはアミューズメントパーク?

 遠目でもわかる程の馬鹿デカイ門の前に、武器を持った門番がいる。変な格好をしているけれど、衣装だと思うと頷ける。

 膝丈の着物ような服の下に、白い袴を履いて。変な形の帽子を被り、黒い靴を履いている。

 ……あれ?この服装って。
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