またキミに会うために~1400年の時を超えて~
驚愕に、口をパクパクさせている私を見て皇子は首を傾げる。
確かにそう言われてみたら、気品があって気高いオーラは出ているけれど。
「……な、中大兄皇子は生きてるの?」
「生きておるぞ」
中大兄皇子に、蘇我氏滅亡。そして、あの女性達の服装。
「優花殿は、帰ると言ったが紀伊国に帰るのか? 今から、おなご一人は危ない」
「……それが」
__タイムスリップ。
そんな言葉は、彼には伝わらない。そもそも、本当にそんなことが起こるのかもわからない。
「何か、事情があるのか?」
「え?」
皇子の白い着物の袖が、頬にそっと優しく触れる。
「そんな、思い詰めた顔をして」
どうやら私は泣いていたらしい。皇子の白い着物の裾が、どんどん濡れていく。
確かにそう言われてみたら、気品があって気高いオーラは出ているけれど。
「……な、中大兄皇子は生きてるの?」
「生きておるぞ」
中大兄皇子に、蘇我氏滅亡。そして、あの女性達の服装。
「優花殿は、帰ると言ったが紀伊国に帰るのか? 今から、おなご一人は危ない」
「……それが」
__タイムスリップ。
そんな言葉は、彼には伝わらない。そもそも、本当にそんなことが起こるのかもわからない。
「何か、事情があるのか?」
「え?」
皇子の白い着物の袖が、頬にそっと優しく触れる。
「そんな、思い詰めた顔をして」
どうやら私は泣いていたらしい。皇子の白い着物の裾が、どんどん濡れていく。