またキミに会うために~1400年の時を超えて~
「と、いうよりオウジは何で変な喋り方をするの? 目も虚ろだったし」

「オウジ?」

 ん?この時代は、ミコとしか通じないのか?

 困った。やっぱり、皇子はオウジであってミコと呼ぶには抵抗がある。

「えっと。月ではミコ様とオウジは同じ意味なの」

「そ、そうなのか?」

「そ、そうよ! だから私はこれから、オウジって呼ぶから」

「わ、わかった」

「それより、何でなの?」

「……それは、色々あるのだ。ともかく、ジジョがいる時はまともに話さぬ決まりなのだ」

 どんな決まりよ……。と、思いながらも反らされる瞳にこの話しはあまりしたくないのだと悟る。

「まあ、わかったよ。それよりジジョって何?」

 長女、次女の、次女?

 皇子に言われた通りに言っただけで、理解はしていない。
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