またキミに会うために~1400年の時を超えて~
「美味であるか?」

「うん! ものすごく美味しい!」

 思わずテンションが上がりながら、今度は一口サイズの四角い白い固まりを手にとる。

 ……これは、何?

 さすがに見たことがない食材に、首を傾げていると皇子が教えてくれる。

「それは、()だ」

「ソ?」

 聞いたことがない。
 クンクンと匂いを嗅いで、一口食べてみる。

「……不思議」

 キャラメルというか、チーズというか。

「動物の乳を固めたものだ」

 やはり、この時代のチーズのような食べ物なんだ。

 なんというグルメ大国!恐るべし、飛鳥時代!

「……すごいね」

 唖然としている私に、皇子は楽しそうに笑いながら今度は菜っぱを食べている。
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