またキミに会うために~1400年の時を超えて~
「では、そろそろ寝るかのう」

 今が何時かはわからないけれど、私も今日は疲れていた。しかし、どこにどう寝ればいいのかわからずにいると皇子が提案をする。

「優花殿も、ここで寝れば良い」

「え!?」

 年頃の男女。それも初対面で、同じ空間で寝るのは……。

「嫌か?」

 粒羅な瞳で見つめられ思わず目を逸らすと「嫌なのか?」と、悲しそうな顔をする。

「嫌なわけではないの。ただ」

「なら、決まりだ。露~。優花殿はここで休むませるぞ~」

 って!人の話を聞けー!
 慌てる私を無視して、皇子はどこか楽しそうだ。

「嬉しいぞ。優花殿の話しを聞きながら眠れるなど」

 無邪気な笑顔を見ていたら、何も言えない。
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