またキミに会うために~1400年の時を超えて~
「宮中の皆は知っておる。案ずるでない」

 宮中という表現に、やはりこのお屋敷の名前の最後についていた「ミヤ」が宮だったことを知る。それより……。

「皆?」

「そうだ。兎の化身が私の侍女になったとな」

「え!?」

 このお屋敷にいるのは皇子と側近と、侍女。そして門番。その人達に知られているってこと!?

「しかし化身だからな、格好は優花殿の自由にすればよい」

「わ、わかった」

 兎の化身というのは恥ずかしいが、しょうがない。その立場だからこそ、ここにいられる。
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