またキミに会うために~1400年の時を超えて~
 朝食を終えると、私は五月雨さんに飛鳥時代の服を着せてもらうことにしたのだが……。

「……何か眩暈がしてきた」

 着物ではない謎の服装には、謎のパーツが多過ぎる。

「どうされましたか? まずは、(ほう)を着てください」

 渡されたワンピース丈の被り物を着ると、今度は背子(せこ)という布を肩の部分に羽織らせられ、()というスカートのようなものを履かされた。

 そして帯でとめて、最後に領布(ひれ)というショールのようなものを肩からかけられ、木でできた靴を履かされ、最後には謎の円形のハエ叩きのような物を持たされた。

「……こ、これは何?」

「サシバにございます」

 ……差歯?
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