またキミに会うために~1400年の時を超えて~
「とても、似合っているぞ」
外で待っていた皇子は、私の姿を見るとそう言った。
「あ、ありがとう」
恥ずかしくて、思わずハエ叩きで顔を隠した瞬間ハッとする。
そうか!セルフ顔隠しはこういう時に使うのか!
納得しながら目の前の皇子に視線を移すと、今日は淡い紫色の袍に白い袴を履いている。そして手には、何やら細長い気の板が握られている。
「それは、何に使うの?」
その木の幅では、顔を隠すこともできないだろうし……。
「これは木簡だ。何か良い歌が浮かんだならば、その場で詠もうと思ってな」
「その板に、書くってこと?」
「そうだ」
どうやらこの時代は、木の板が紙のような役割を果たしているらしい。
外で待っていた皇子は、私の姿を見るとそう言った。
「あ、ありがとう」
恥ずかしくて、思わずハエ叩きで顔を隠した瞬間ハッとする。
そうか!セルフ顔隠しはこういう時に使うのか!
納得しながら目の前の皇子に視線を移すと、今日は淡い紫色の袍に白い袴を履いている。そして手には、何やら細長い気の板が握られている。
「それは、何に使うの?」
その木の幅では、顔を隠すこともできないだろうし……。
「これは木簡だ。何か良い歌が浮かんだならば、その場で詠もうと思ってな」
「その板に、書くってこと?」
「そうだ」
どうやらこの時代は、木の板が紙のような役割を果たしているらしい。