またキミに会うために~1400年の時を超えて~
「シロタエって、何?」

「梶の木などの繊維からでき白い布があるのだが、その布でできた衣のことを白妙(しろたえ)と言うのだ。優花殿の世界には、シロタエはないのか?」

「……聞いたことがないけど。それって、どんな時に着るものなの?」

「人がミマカル時だ」

 __ミマカル。

 お婆ちゃんが亡くなった時に、誰かがその言葉を遣っていた気がする。そういう時に着る服といえば……。

「喪服って言う衣ならあるよ。色は、白じゃなくて黒だけど」

「そうなのか」

 皇子は心底驚いたのか、ほうほうと頷いている。それより、私には気になることがあった。

「……誰か亡くなったの?」

 喪服を着てたということは、そういうことなのだろう。
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