またキミに会うために~1400年の時を超えて~
 正直、誤魔化し半分本音半分。
 この時代の食事は一日二食。朝と夕だけ。時計がないから私には時間がわからないけれど、朝食から夕食までの時間がとてもとても長く感じる。

「皇子は、お腹空かないの?」

「空かぬ。朝餉を食べたであろう」

 その燃費の良さは、尊敬する。

「お菓子は食べないの?」

「食べぬ」

 そうか。だから、この時代の人はみんなスリムなのね。

「優花殿の時代は、よく菓子を食べるのか?」

「人それぞれだけどね。今は、洋菓子が食べたい気分」

「ヨウガシ?」

「そう。海外のお菓子」

「カイガイ?」

 たまに尽く通じない単語があることに最初は困惑していたけれど、最近はそんなやりとりも楽しいと感じている。
< 78 / 204 >

この作品をシェア

pagetop