またキミに会うために~1400年の時を超えて~
「嬉しいのだ。このように私を皇子ではなく、私として接してくれることが。共に笑えることが」

 優しく触れるその熱に、私の身体は動けなくなる。だけど心臓だけが、忙しなく動く。

「……友達はいないの?」

 皇子でも同じような身分で同じぐらいの年齢ならば、友達にだってなるのではないだろうか。

「おらぬな」

 だけど皇子は、小さく否定する。

「皆、敵だからな」

「敵?」

「……この身に生まれた故」

 また、切れ長の瞳に切なさが滲む。
 私にはこの時代の仕組みも、考えかたもわからない。だけど、そんなの悲しいと思った。
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