またキミに会うために~1400年の時を超えて~
「握手」
「アクシュ?」
私は握った手を、ブンブンと上下に振る。
「友達の記し」
「友の……」
型の良い唇が小さく動く。
「友……」
そして優しく弧を描く。
「優花殿と私は友だな」
皇子の手が、この手をしっかりと握ってくれる。そしてブンブンと私の真似をし手を動かす。
無邪気に笑うその顔が、皇子には一番似合っている。それに皇子が笑っていると、私まで嬉しくなるから。だから、傍にいたい。皇子が笑えるように、友達として。