またキミに会うために~1400年の時を超えて~
「これは、何と言う食べ物なのだ?」

「飴だよ」

「……アメ」

 あまりの感動に固まってしまった皇子に、私は袋を差し出す。

「これ、皇子にあげる」

「そ、そんな。恐れ多いものよ」

 いやいや。ただの飴だからね。だけどその飴を、こんな感動して食べる人に食べてもらったほうがきっと飴も嬉しいに違いない。

「友達の記しだから、受け取って?」

 私の時代だったら、友達の記しに飴なんて笑われるだろうけど。

「な、なんという。優花殿。誠に感謝する」

 だけど皇子は心底喜びながらも、深々と頭を下げる。
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