またキミに会うために~1400年の時を超えて~
 そんな姿を見ていると、気づかされることがたくさんある。

 便利なことに慣れてしまった私には、未来の全てに感動はない。だけど本当は、目にする全てが感動に値する物なのだと知る。

 何もない世界から過去の人間がせっせこせっせこと、私の住む未来の世界を造ってくれた。感謝しなければいけないこと。

 なのに便利で物が溢れた世界にいながらも、もっともっとと何かを求めていた。私達の心は貪欲だ。

 与えられた環境は幸せなのにどこかで何かを求め続けてしまうのは、便利な世界に生まれてしまったからだろうか。

 だけどこの時代の人達は与えられた環境が未来よりも貧しくても、与えられた境遇が未来よりも理不尽でもその中で真っ直ぐに生きている。

 皇子だって皇子として生まれたこの人生を、投げ出すことなく嘆くことなく受け止め生きている。
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