サンタクロースはいるんだよ?【短編】


「じゃあ一発やりますか、俺がサンタクロースを」


「そうそう、それでこそ幸典だ!!ってかお前恋して本当変わったな、良い方にさ」


「うっせぇな、バカ。じゃあここお会計よろしくな」


キョトンとする翔太に伝票を任せて、俺は店を出た。




恋をして変わったか…


確かにそうかもしれない。

俺は中学も高校の時も恋愛に対して全く興味がなかったし、かなり冷めてた。


結構モテたんだよ!?

告白だって学年問わず色んな女の子にされてたしさ。



でも

どうせ付き合ったってもすぐに別れると思ってたし、好きって気持ちになれる人もいなかったし


そして何より

運命の人は自分で見つけたかったんだよね…。



そんな時に

大学に入学して、俺は絵梨に出会ったの。



のびのびしてて明るく、男女関係なく誰とも仲良くできて、自然と人が寄ってくる絵梨。


それでいて一人になるとどこか悲しく、寂しそうな目をしている絵梨。



日陰で咲くヒマワリみたいな絵梨に気づいたらどんどん惹かれていた。



恋心っていうの?

絵梨に会って生まれて初めて感じたし

この人のそばにいたい、守ってあげたいって本気で思ったんだ。




よっしゃ…


絵梨にとって今年は最高のクリスマスにしてやるかぁ〜!!




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