私のボディーガード君
浅羽は私を見つけると、傍に来て、深刻な表情を浮かべた。

「妃奈子さん、命を狙われているって本当?」

鼓動が速くなる。

秘密にしているのに、なんで浅羽が知っているの?

「やっぱり本当なんだ」

私の顔を見ながら浅羽が言った。

「知らない。何の事」

スツールから立ち上がって、店を出ようとしたら腕を掴まれた。
背筋がゾクッとして、鳥肌が立ってくる。

「その手を放しなさい!」

駆けつけて来た若林さんが勢いよく浅羽の手を払った。

「佐伯先生、行きましょう」

若林さんに支えられてカフェを出ようとした時、浅羽の声が背中にかかる。

「僕は犯人を知っている」
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