私のボディーガード君
まさか、三田村君の人生に深く自分が関わっていたなんて思いもしなかった。胸が熱い。
「妃奈子さんが俺の捜していた『さえきひなこ』だったと知ったのは偶然でした。あなたが12歳の時に誘拐されたと聞いて、秋山さんに誘拐された病院を確認したんです。それで全てがつながった」
大切なものを見るような目で見つめられて、心臓がギュッと掴まれた。
「ひなちゃんが妃奈子さんで良かったって、心の底から思いました」
「三田村君……」
「打ち明けるのが遅くなってすみません。あの時の事を話したら誘拐事件とつながるから、妃奈子さんに嫌な思いをさせると思って言いませんでした。でも、隠し事は良くないと、妃奈子さんに叱られて気づきました」
「叱るだなんて。私こそ、感情的に当たってごめんなさい」
「いえ、俺が悪いんです。本当は怖かったのかもしれない。打ち明けて妃奈子さんに軽蔑されるかもしれないと」
「なんで? そんな事ないよ」
「だって俺はひなちゃんとの約束を守れませんでしたから。ひなちゃんに会ったら、ずっと謝りたいと思っていたんです」
ぐしゃっと三田村君の顔が悲しそうに歪んだ。
「妃奈子さん、本当に、本当にすみません。俺が明日も遊ぼうなんて言わなかったら、妃奈子さんは誘拐される事もなかったのに」
かすれた三田村君の声が胸に響く。
三田村君、私が誘拐された事に責任を感じて……。
子どもの時、たった一、二時間一緒にいただけなのに。
「妃奈子さんが俺の捜していた『さえきひなこ』だったと知ったのは偶然でした。あなたが12歳の時に誘拐されたと聞いて、秋山さんに誘拐された病院を確認したんです。それで全てがつながった」
大切なものを見るような目で見つめられて、心臓がギュッと掴まれた。
「ひなちゃんが妃奈子さんで良かったって、心の底から思いました」
「三田村君……」
「打ち明けるのが遅くなってすみません。あの時の事を話したら誘拐事件とつながるから、妃奈子さんに嫌な思いをさせると思って言いませんでした。でも、隠し事は良くないと、妃奈子さんに叱られて気づきました」
「叱るだなんて。私こそ、感情的に当たってごめんなさい」
「いえ、俺が悪いんです。本当は怖かったのかもしれない。打ち明けて妃奈子さんに軽蔑されるかもしれないと」
「なんで? そんな事ないよ」
「だって俺はひなちゃんとの約束を守れませんでしたから。ひなちゃんに会ったら、ずっと謝りたいと思っていたんです」
ぐしゃっと三田村君の顔が悲しそうに歪んだ。
「妃奈子さん、本当に、本当にすみません。俺が明日も遊ぼうなんて言わなかったら、妃奈子さんは誘拐される事もなかったのに」
かすれた三田村君の声が胸に響く。
三田村君、私が誘拐された事に責任を感じて……。
子どもの時、たった一、二時間一緒にいただけなのに。