私のボディーガード君
5歳の時から三田村君が責任を感じていたと思ったら、熱い涙が溢れてくる。

三田村君……。

「全然、三田村君は悪くないよ。三田村君のせいじゃないよ。責任感じ過ぎだよ」

涙で濡れた声で言うと、三田村君の両目からもポロリと涙の雫が零れ落ちた。

5歳の小さかったみっくんと今の三田村君が重なる。

胸が愛しさでいっぱいになった。
ぎゅっと三田村君の背中に両腕を回して抱きしめた。

「みっくん、自分を責めないで。私は大丈夫だよ」
「……ひなちゃん」
涙に震えた三田村君の声を初めて聞く。その声には約束したあの日、待ち合わせ場所へ行けなかった事への後悔が詰まっているようだった。

本当に長い年月、三田村君は私を心配していたんだ。
そんな三田村君に申し訳なくなる。

「みっくん、やっと会えたね。今まで苦しかったね。もう、大丈夫。私はどこにも行かないから。ずっとみっくの傍にいるから」
とんとんと背中を叩いてあげると、三田村君は私の首筋に顔を埋めて、うっ、うっ、と低い声を上げて泣いた。

三田村君が愛しくて堪らない。
首の周りに伝わってくる三田村君が流した涙も、触れあっている温もりも、三田村君の全部が愛しい。

「みっくん、心配かけてごめんね。それから、私を捜してくれてありがとう」

感謝でいっぱいだった。
こんな私を心配して、捜してくれていたなんて。

三田村君の一途さが愛おしい。
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