私のボディーガード君
三田村君が運転するSUVは一般道から高速道路に出た。来た時は青空が広がっていて明るかったけど、今は青白く光る月が見えるぐらい外は暗い。ライトに照らされた夜道を時速100キロで走る三田村君の横顔は涼し気で、相変わらずカッコイイ。
「何で俺の方を見てるんですか?」
前を向いたまま三田村君が言った。
ドキッ。私の視線に気づいていたの?
「バレてた?」
恥ずかしくて、茶化すように口にしたら、端正な横顔が頬を緩めて微笑む。そんな三田村君が素敵で頬が熱くなる。
「妃奈子さんの目力が強すぎて、顔に穴が空きそうなんですが」
「そんなに見てないもん」
物凄く見ていたけど、認めるのが照れくさい。
「緊張するからやめて下さい」
「緊張するの?」
「しますよ。それに、妃奈子さんだけズルイです」
「ズルイ? なんで」
「俺だって妃奈子さんを見たいんです」
「え」
「あ、いや、だから、見られていると思ったら見たくなるんです」
そう言って、三田村君の左手がいきなりこっちに伸びて来て、私の頭を撫でた。大きな手のひらと、温もりを感じて心臓がドクンって跳ねる。
「み、三田村君……何を」
「見られないから、妃奈子さんに触ってるんです」
仕返しとばかりに、ちょっと意地悪な笑みを三田村君が浮かべた。三田村君にますます胸がキュッて締め付けられる。
「あ、危ないよ。片手ハンドル」
ドキドキしているのを知られるのが恥ずかしくて、頭を撫でていた大きな手を取ってハンドルを握らせた。
「真面目に運転して下さい」
私の言い方が可笑しかったのか、ぷっと三田村君が笑った。三田村君の楽しそうな笑い声にまた胸がドキンってなる。
「仕方ない。続きは家に帰ってからしますか」
え? 続きがあるの?
「今夜は俺たちの家に帰って来ますよね?」
俺たちの家……。
意識したら耳が熱くなった。
「う、うん」
ドキン、ドキンと三田村君に聞こえそうなぐらい大きな音で鼓動が鳴っていた。
「何で俺の方を見てるんですか?」
前を向いたまま三田村君が言った。
ドキッ。私の視線に気づいていたの?
「バレてた?」
恥ずかしくて、茶化すように口にしたら、端正な横顔が頬を緩めて微笑む。そんな三田村君が素敵で頬が熱くなる。
「妃奈子さんの目力が強すぎて、顔に穴が空きそうなんですが」
「そんなに見てないもん」
物凄く見ていたけど、認めるのが照れくさい。
「緊張するからやめて下さい」
「緊張するの?」
「しますよ。それに、妃奈子さんだけズルイです」
「ズルイ? なんで」
「俺だって妃奈子さんを見たいんです」
「え」
「あ、いや、だから、見られていると思ったら見たくなるんです」
そう言って、三田村君の左手がいきなりこっちに伸びて来て、私の頭を撫でた。大きな手のひらと、温もりを感じて心臓がドクンって跳ねる。
「み、三田村君……何を」
「見られないから、妃奈子さんに触ってるんです」
仕返しとばかりに、ちょっと意地悪な笑みを三田村君が浮かべた。三田村君にますます胸がキュッて締め付けられる。
「あ、危ないよ。片手ハンドル」
ドキドキしているのを知られるのが恥ずかしくて、頭を撫でていた大きな手を取ってハンドルを握らせた。
「真面目に運転して下さい」
私の言い方が可笑しかったのか、ぷっと三田村君が笑った。三田村君の楽しそうな笑い声にまた胸がドキンってなる。
「仕方ない。続きは家に帰ってからしますか」
え? 続きがあるの?
「今夜は俺たちの家に帰って来ますよね?」
俺たちの家……。
意識したら耳が熱くなった。
「う、うん」
ドキン、ドキンと三田村君に聞こえそうなぐらい大きな音で鼓動が鳴っていた。