私のボディーガード君
ふと浅羽の横顔を見て、少し痩せた気がした。
「浅羽さん、痩せた?」
「そう見える?」
「うん」
「別れた後も僕の変化に気づいてくれて嬉しいな。実は少しダイエットをしたんだ。体を絞りたくてね。妃奈子さんのボディーガードの三田村君だっけ? 彼、スラッとしていてカッコイイよね。筋肉があるからスーツもよく似合う。それに姿勢がいい。いつも背筋をピンとしていて」
浅羽が丸くなっていた背中を急に伸ばした。
「どう? 妃奈子さん、少しは三田村君に近づけた?」
おどけるように言う浅羽に思わず笑ってしまう。
「あ、妃奈子さん、笑った」
「だって、相変わらず変な事ばっかり言うんだもの」
「こんな風に話せたの久しぶりだね。僕はずっと妃奈子さんを笑顔にする存在でいたかったよ」
明るく響いていた低い声が急に沈んだ。
「妃奈子さん、僕が倉田浩介だって気づいたんだろ?」
笑みの消えたコーヒー色の瞳に見つめられ、ゾクッとした。
「浅羽さん、痩せた?」
「そう見える?」
「うん」
「別れた後も僕の変化に気づいてくれて嬉しいな。実は少しダイエットをしたんだ。体を絞りたくてね。妃奈子さんのボディーガードの三田村君だっけ? 彼、スラッとしていてカッコイイよね。筋肉があるからスーツもよく似合う。それに姿勢がいい。いつも背筋をピンとしていて」
浅羽が丸くなっていた背中を急に伸ばした。
「どう? 妃奈子さん、少しは三田村君に近づけた?」
おどけるように言う浅羽に思わず笑ってしまう。
「あ、妃奈子さん、笑った」
「だって、相変わらず変な事ばっかり言うんだもの」
「こんな風に話せたの久しぶりだね。僕はずっと妃奈子さんを笑顔にする存在でいたかったよ」
明るく響いていた低い声が急に沈んだ。
「妃奈子さん、僕が倉田浩介だって気づいたんだろ?」
笑みの消えたコーヒー色の瞳に見つめられ、ゾクッとした。