私のボディーガード君
ドキドキしながら三田村君を見ていると、じっとこっちを見る黒目がフッと緩んで、目尻を下げて微笑んだ。

「そのつもりですよ」
「同居してくれるの?」
「その方が妃奈子さんをガードしやすいですから。ただ、妃奈子さんが私と同居でるきか心配だったので、私に慣れてもらおうと千葉に来たのですが」
「調整するって言っていたの、この事だったの?」
「はい。調整させて頂きました。どうですか? 私と一緒に暮らせそうですか?」
「三田村君は大丈夫。全然、嫌な感じしないし、こうやって触れても大丈夫」

もう一度ギュッと三田村君の手を握った。
三田村君がほっとしたように口角を上げて笑みを浮かべた。

優しい笑顔にドキンッて胸が高鳴って、何だか三田村君に見つめられているのが恥ずかしくなってきた。

「じゃあ、おやすみなさい!」
三田村君から離れて、襖戸を勢いよく締めた。

「おやすみなさい」
襖戸越しに三田村君の低い声が響いた。その声にまた胸がドキッとした。
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