夏恋サテライト

「棗、私にもちょうだい」


「お前キノコ派じゃねえの」



「棗がタケノコ派なら私も今日からタケノコ派」

「きも」




なんて暴言を吐きながらも私の手にタケノコを1つ乗せてくれる棗。


まったく、ツンデレなんだから。





「ほら、教室戻れ。一限始まるぞ」


「やだ、私ここで授業受ける」


「馬鹿なの?お前クラスちげえだろ」


「あぁ、なんて世界は残酷なんだ…」




棗に腕を引っ張られて強引に立たされる。



そして教室の入口まで連れてポイッと外に追い出されるのであった。

これもいつものこと。




「またあとで会いに来るねダーリン」

「誰がダーリンだ」




怪訝な顔で教室内に戻っていくダーリンこと棗は今日もつれない。



そんなところがラブポイントである。

これはきっと常人には理解できないであろう。


理解しなくていいよ。私だけでいいからね。




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