夏恋サテライト

「なに?照れてんの?」





さっき自分から逸らした目を再び合わせてニヤリと笑う棗



その瞳はいたずらっ子のようにいつもより輝いて見えた。





「し、仕返し反対」

「同罪だバカ」





よく考えたら棗が柏崎くんに同情するわけがなかった。


失礼ながら、絶対にない





「俺意外と重いから」


「ふん、私にはかなわんわい」


「なんだその喋り方。俺以外の男の家上がったらぶっ飛ばすからな」


「言ってることはキュンとくるのに言い方がキュンと来ないな!」

「知るか」





棗の愛情表現が最近増えてきた気がする。





前に私に足りないと言われたことを気にしてるのか、そうじゃなくなのか。



付き合う前じゃ見れなかった一面を見る度に私の胸はきゅんきゅんと鳴り止まないのだ





棗限定に決まってるのに、可愛い。


なんて、次言ったらぶっ飛ばすって言われてるから本人には言わないけど。




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