夏恋サテライト

「みて、まるごとトマトサラダ」


「うえ」


「美味しそう」


「まだ続けてんの、俺への嫌がらせ」


「違うよ私がトマト好きなんだもん」





同じお店の丸々一個トマトが使われた可愛らしいサラダ。



実は前々からSNSで目をつけていたんだ。





「棗が嫌がるかと思ってこのお店は違う日に美紗を連れて行くことにしました」

「……そ」





そ、なんてテキトーな返事をしつつちょっとは安心してるであろう無表情の棗。

咲鈴様にはお見通しである。ふふ





「…何にやけてんの」


「べつにぃ〜」


「きも」

「ひどっ」





結局この時間の授業はまるまる一時間2人しておサボり。


棗は最後の授業もサボるらしく、保健室に向かったので私は教室に戻ることにした。



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